生理前になると 「何かとイライラする」「気分が落ち込みやすい」 「体のあちこちが不調」「普段どおりに過ごせない」 でも生理が始まると嘘のように症状が消えて楽に感じる 多くの女性が、生理前に限定した何らかの不快な辛さを定期的に経験しています。
これらの不調は複数の症状が重なることが多いこと、また個人差があること、 同じ女性でも症状の現れ方が月によって変化することもあることから 月経前症候群(PMS:PremenstrualSyndrome)と呼ばれています。 月経前は誰もが多少体調が悪くなったりイライラしやすくなったりしますが、 それらの変化が極端で日常生活に支障をきたすレベルと判断されると、PMSと診断されます。 PMSは社会的にはあまり広く知られているとは言えず、男性はもとより 女性間でも認識にギャップがあるのが実態です。PMSに苦しめられている女性の 一番の敵は「無理解」であり、そのために自分がPMSであることに気づかない人がいることや、 周囲から「さぼり屋さん」とか「気分屋さん」などと認識されてしまうケースも見受けられます。 原因としては排卵後の女性ホルモンの激しい変動期(黄体期)に 何らかのストレス的誘因が加わることで発病すると考えられています。 私見ですが、体の不調はプロゲステロン(黄体ホルモン)の急激な増加が、 心の不調はエストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な減少が主に関与しており、 その時期に何らかのストレスが誘因となって行動異常が現れると考えています。 PMSを上手に克服するためには、いつどんな症状が現われるかを 予め自分で察知しておくことが大切です。「生理前には不安定になる」と自覚しているだけで、 いくらか苦痛が小さくなりますし、必要以上に自分を責めなくなり気持ちも前向きになれます。 「今、生理前でイライラしてるの。ゴメンね」と予め周囲の人に知らせておくのも良い方法でしょう。 当院ではPMSの状態緩和のために、おひとりおひとりの女性に寄り添った形で その方に最もふさわしい治療を提案いたしますのでお気軽にご相談ください。 |